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☆たー☆のヒトリゴト

Live実習 03 Vol.1

照明日記

さて、OSCの時期が今年もやってきました。
「OSC」とは何ぞや?という方にご説明。
「Original Sound Contest」略して「OSC」でございます。

このイベントは今回で4回目、ある会館の自主事業とある専門学校の実習を兼ねて開催しているんです。

今年は少々トラブル?ってか予算の都合で私の仕事量が増大してしまいました。基本的に照明のチーフというのは変りませんが制作がいないため、
舞台図を書き、楽屋表示をつくり、POPを作り、パスの割り振りをし・・・などなど担当で無い部分がテンコ盛り。。。トホホであった。


12月11日 照明荒ら仕込み日

この日は専門学校のホール実習日。ホール実習を利用して照明の荒仕込みしちゃえ!ということでサスだけ仕込む事にしました。
今年の吊り物(Lightね)はサス6列と去年よりは少ない。去年は8列だった。仕込み過ぎだ。。。(笑)

実習を兼ねているから基本的に仕込みは学生に任せる。今年のメンバーは2年生D-POP(のちに説明します)の照明チームと私が教えている1年生。が行った。
初めて大きな舞台で作業をする一年生の動きはかなりぎこちない。
緊張気味なのだろうか?それに比べて2年生の動きは素晴らしい。自分が何をすべきなのかをしっかりと把握して、さらに1年生へしっかりと指導をしている。

そんな中俺にドヤされながらも一生懸命吊り込みの作業を頑張っていた。
やはり2年生でも手こずったのが回路だったらしい。普段授業で使う照明回路はせいぜい30回路くらい。このホールの回路は200回路近くあり、その殆どを使う為手間取っていた。

普通のプロが同じ仕込を行ったらきっと1時間かかるか、かからない位だろう。今回の吊り込みだけで2時間30分近くかかった。

今回の実習には時間を守るという事を課題に出した。
時間を守れないのは解っている。それでも、決められた時間内に自分の仕事を完成させなければならないという事を肌で感じてもらいたかったから。。。焦られた(笑)

その結果、”綺麗に仕込む”という事がなってないグループがいた。もちろんやり直し。

回路を1つずつ確認し、色の入れ間違いが無いかをチェックするのは俺の仕事。
毎年・・・というよりいつも色をたくさん使うので自分で図面にどう配色したか忘れてしまう時がある(笑)
図面と照らし合わせつつチェックが終了して今日の作業は一応終わり。

会館との約束だからね。これ以上は作業できないので続きは明日。


12月12日 舞台仕込み日

今日は舞台を全て仕込む日。映像、音響、大道具も入ってくる。もちろん大道具も音響も実習を兼ねている。
最初に大道具は”地がすり”を敷く。この間、照明チームはフロアの機材準備。映像チームはカメラセット、スイッチャーセットとなり、音響チームは搬入作業となります。

映像チームセッティング中↓
カメラセッティング

・・・地がすりとは?
じがすり(地絣)
 舞台床に敷き詰める布のことです。演目によって色は選択されますが、ネズミ色・茶褐色・黒などがよく使われます。
 最近では絵を描いたものも使われています。ただし、地面に積もった雪を表す白い「雪布」、小川・河・湖を表す「水布」、海を表す「波布」は「じがすり」とはいいません。
・・・です。

地がすりの仕込み↓
地がすり仕込中

地がすりが敷き終わったら照明機材を置けると事からセッティングしていきます。
ボーっとしてやがった。。
「おらぁぁぁ~~~~!!(怒)」
と言っただけで動く2年生。。。固まる1年生。。。なんとか2年生のリードで仕込みを開始しだす。

フロアの機材を準備中↓
フロア仕込み

音響も先生の指導の下セッティングが開始される。ハウス(正面音を調整する係りの音響さん・・・客席でミキサーを操作する人)
モニター(バンドの返しのスピーカーを調整する係りの音響さん)ステージ(ステージ周りをサポートする係り)それとレコーディングに分かれて作業を開始。

ハウス卓をセッティング↓
ハウス卓移動中

大道具の面倒を見る先生がいない。。。ってか俺が見るなくちゃならない雰囲気。学生に照明仕込みを任せつつ吊り物を仕込みだす。
今回吊り物で使用するのは銀テープを等間隔に吊った物。光を横から当てると映画マトリックスのデータ画面みたいに見えるので名称は「マトリックス」と勝手に名付けました(笑)
で、その前に黒紗幕を吊りました。
・・・紗幕とは?
しゃまく(紗幕)
 織目が粗く透ける布地で作られた幕の名称です。舞台前面に吊り込んで、照明の効果で舞台を透かして見せる効果を出します。
 また、舞台の中間に絵を描いた紗幕を吊り込み、前からの照明によりその絵を見せておいて、途中で幕の裏側に光を入れて裏の人物や奥の背景ドロップの絵を見せたりします。
 布地の目の粗いものから詰んだものまでの材質の差や、色も多く、沢山の種類があります。
・・・です。

マトリックス!(爆)↓
THE マトリックス(笑)

黒紗幕を吊り終わりドラム台、アンプ台を作り終わる頃には照明も殆ど飾り終わってた。先に音響さんが回線チェックをするとの事なので照明、大道具チームは食事となりました。

食事が終わり音響さんも食事になると照明はシュートになります。サオは4本、オクリが2人、ダミーが大勢でおこないました。
・・・シュートとは?
 シュートとは仕込み図に沿って仕込んだライトの当たりを合せる事。
その際、シュートには光の大きさやビーム角を指示する人、その指示に従い操作する人、調光卓から指定された明りをおくる人が必要です。
・・・です。

シュート直前!↓
シュート


・・・サオとは?
竿 介錯棒:
 シュートの時これを使ってライトの向きや角度を調整する。材質はいろいろ。伸縮可能なアルミ製のものが一般的。ほかに軽いファイバー製のものや竹竿など。
・・・です。

スモークマシーンを起動させてステージ上に煙を炊き始めてサス、袖幕、文字幕のタッパを決める。
・・・タッパとは?
たっぱ(建端/立端)
 建築用語で、「高さ」と同じ意味の言葉です。「大道具のたっぱ」、「舞台のたっぱ」などと高さを表す言い方です。
・・・です。

煙がいい感じでたまり早速、後から始めます。BackLightとWash
BackLightはみなさんがLiveでよく目にするライトです。舞台後方から出す明りで舞台の奥行き演者の影を出すための明りです。
現在ロックなどをはじめ歌物のLiveではメインの明りになってる技法です。Washは・・・そーだなぁナイアガラの滝?とかカーテンを想像してくださいね。

BackLightのシュート↓
BackLightのシュート

ちなみに、今回の一番後ろは5サス。タッパは6mくらいに設定してます。後ろから段々タッパを高くして段差をつけて奥行きと圧迫感を出してみました。
サオを振るのは2年生でしかも俺のクラスの子たち。このサオを振るのはある程度の体力と技術が必要。1日で何とかなるものじゃない。
普段の授業で結構鍛えたのでサスのシュートは何気に安心して任せられた。サスが終わりフロア分のシュート。
フロアのシュート↓
フロアのシュート

その後前明りのシュートをして終了。
2時間半近くかかったが、なんとかシュートは終わった。

その後は明かり作りの時間。それぞれのポジションで必要なものを確認し、練習をさせた。
ここでも2年生がリードをとって上手い事進んだような気がする。
明日は本物のバンドを使って実習となる。
頑張ってもらいたいなぁ。。。


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